僕はモグラ
僕はモグラ
地の底を這いずり回る
背中を明かりに照らされながらね
足を引っ張るのは誰?誰なんだ?
僕はモグラ
情けない程、臆病者
笑顔さえ引き攣るくらいにね
煙たがってるのはどいつ?どいつなんだよ?
僕はモグラ卑怯者で性悪者
僕はモグラ、モグラ
それ以外の何者でもない
土の中は静かでいいさ
耳を塞ぐ必要なんてないからな
お前が何を言おうが、わめこうが聞こえやしない
口をパクつかせ
今にも死にそうな畜生に見えるぜ
そうさ僕らは畜生同士
土の中こそ楽園
お前にとっちゃ地獄
僕にとって最高の住処
お前にとっちゃ先祖達のベッド
ここに随分長くいるみたいだ
十字架を地中に引き込んだ時以来
そいつもここの住人
そう、ずっと以前の事
あざ笑うのは誰?
お前が踏み締めてる足の下で
僕はしっかり今日も呼吸をしてる
僕はモグラ
しっかり目を開けてる
静寂と喧噪
陰と陽
僕とお前
もう耳は貸さないって事さ
信用出来ないって事さ
分かるかい?
お前が埋葬されたら御挨拶に伺うよ!
*文芸誌「ぶんりき」1999年3月号掲載作品*
歌にしたらおもしろい、って言われたので曲にしてみます!そのうち・・・